今回はジョン・ディクスン・カーについて紹介するよ!彼が書いた作品は読み応えたっぷりで大好きなんだ〜
ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)とは
ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)とは、アメリカの本格ミステリー作家です。
密室や不可能犯罪をテーマを中心に、数々の作品を生み出しました。
ちなみに、カーター・ディクスン(Carter Dickson)というもう一つの著名で書いてる作品もあります。
彼の同期にはアガサ・クリスティやエラリー・クイーンらがいます。この三人は1920年代の本格ミステリーの時代を築いたといっても過言ではありません。
今回はジョン・ディクスン・カーの作品やシリーズなどまとめてご紹介いたします。
ジョン・ディクスン・カー作の名探偵と人気シリーズ
①ギデオン・フェル博士
ギデオン・フェル博士は、250ポンド(113kgくらい)もある巨躯の持ち主で、文学、哲学、法学博士の称号を持ち、王立歴史学会会員の名誉顧問にまでなっている博識な男性です。
個人的に俳優のスティーヴン・フライのイメージが強いです。映画「シャーロック・ホームズ」の兄を演じてる俳優ですが、体つきと喋り方が非常に博士を彷彿とさせます。
ギデオン・フェル博士シリーズについては以下でご紹介しています。どれの作品も面白いので、ぜひ読んでみてください。
ギデオン・フェル博士シリーズ(ディクスン・カー)の読む順番一覧|全25巻完結済み
②アンリ・バンコラン
アンリ・バンコランはフランス人の探偵なんですが、パリ警視庁を牛耳る予審判事だったりします。
長身で痩躯の容貌をしていて、黒の燕尾服にステッキを持ち、シルクハットを被っているおしゃれさんです。
アンリ・バンコランシリーズについては以下でご紹介しています。
アンリ・バンコランシリーズ(ディクスン・カー)の読む順番一覧|全6巻完結
③ヘンリー・メリヴェール卿
ヘンリー・メリヴェール卿は略して「H.M卿」とも呼ばれていて、作中でもそのように記載しています。
177cm、体重100kgくらいのハゲ頭で、口を開くと辛辣な言葉と卑猥な言葉が飛び出しますが良い人(?)です。
医師免許と弁護士免許を持っていて、第一次世界大戦中はイギリス陸軍省諜報部部長として活躍していました。
彼の詳しい描写は、「黒死荘の殺人」で色々と語られていて面白いのでおすすめです。
ヘンリー・メリヴェール卿シリーズについては以下でご紹介しています。
ヘンリー・メリヴェール卿シリーズ(ディクスン・カー)の読む順番一覧|全24巻完結
ジョン・ディクスン・カーの全作品一覧(83作品)
こちらはジョン・ディクスン・カーの作品を、出版順にまとめています。ぜひ全制覇してみてください!
ジョン・ディクスン・カーの作品一覧(長編)
No. | タイトル | 出版年 | シリーズ |
---|---|---|---|
1 | 夜歩く | 1930 | バンコラン |
2 | 絞首台の謎 | 1931 | バンコラン |
3 | 髑髏城 | 1931 | バンコラン |
4 | 蝋人形館の殺人 | 1932 | バンコラン |
5 | 毒のたわむれ | 1932 | – |
6 | 魔女の隠れ家 | 1933 | フェル博士 |
7 | 帽子収集狂事件 | 1933 | フェル博士 |
8 | 弓弦城殺人事件 | 1933 | – |
9 | 剣の八 | 1934 | フェル博士 |
10 | 盲目の理髪師 | 1934 | フェル博士 |
11 | 黒死荘の殺人(プレーグ・コートの殺人) | 1934 | H.M卿 |
12 | 白い僧院の殺人(修道院殺人事件) | 1934 | H.M卿 |
13 | 死時計 | 1935 | フェル博士 |
14 | 三つの棺 | 1935 | フェル博士 |
15 | 赤後家の殺人 | 1935 | H.M卿 |
16 | 一角獣の殺人(一角獣殺人事件) | 1935 | H.M卿 |
17 | アラビアンナイトの殺人 | 1936 | フェル博士 |
18 | パンチとジュディ | 1936 | H.M卿 |
19 | エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件 | 1936 | – |
20 | 四つの兇器 | 1937 | バンコラン |
21 | 孔雀の羽根 | 1937 | H.M卿 |
22 | 火刑法廷 | 1937 | – |
23 | 第三の銃弾 | 1937 | – |
24 | 死者はよみがえる | 1938 | フェル博士 |
25 | 曲った蝶番 | 1938 | フェル博士 |
26 | ユダの窓 | 1938 | H.M卿 |
27 | 五つの箱の死 | 1938 | H.M卿 |
28 | 緑のカプセルの謎 | 1939 | フェル博士 |
29 | 読者よ欺かるるなかれ | 1939 | H.M卿 |
30 | テニスコートの殺人 | 1939 | フェル博士 |
31 | エレヴェーター殺人事件 | 1939 | – |
32 | 幽霊屋敷(震えない男) | 1940 | フェル博士 |
33 | かくして殺人へ | 1940 | H.M卿 |
34 | 九人と死で十人だ | 1940 | H.M卿 |
35 | 連続自殺事件(連続殺人事件) | 1941 | フェル博士 |
36 | 猫と鼠の殺人 | 1941 | フェル博士 |
37 | 殺人者と恐喝者 | 1941 | H.M卿 |
38 | 仮面荘の怪事件(メッキの神像) | 1942 | H.M卿 |
39 | 皇帝のかぎ煙草入れ | 1942 | – |
40 | 貴婦人として死す | 1943 | H.M卿 |
41 | 死が二人をわかつまで | 1944 | フェル博士 |
42 | 爬虫類館の殺人 | 1944 | H.M卿 |
43 | 青銅ランプの呪 | 1945 | H.M卿 |
44 | 囁く影 | 1946 | フェル博士 |
45 | 青ひげの花嫁(別れた妻たち) | 1946 | H.M卿 |
46 | 眠れるスフィンクス | 1947 | フェル博士 |
47 | 時計の中の骸骨 | 1948 | H.M卿 |
48 | 疑惑の影 | 1949 | フェル博士 |
49 | 墓場貸します | 1949 | H.M卿 |
50 | 魔女が笑う夜 | 1950 | H.M卿 |
51 | ニューゲイトの花嫁 | 1950 | – |
52 | ビロードの悪魔 | 1951 | – |
53 | 赤い鎧戸のかげで | 1952 | H.M卿 |
54 | 九つの答 | 1952 | – |
55 | 騎士の盃 | 1953 | H.M卿 |
56 | 殺意の海辺 | 1953 | ※リレー長編 |
57 | 喉切り隊長 | 1955 | – |
58 | 恐怖は同じ | 1956 | – |
59 | バトラー弁護に立つ | 1956 | – |
60 | 火よ燃えろ! | 1957 | – |
61 | 死者のノック | 1958 | フェル博士 |
62 | ハイチムニー荘の醜聞 | 1959 | – |
63 | 雷鳴の中でも | 1960 | フェル博士 |
64 | 引き潮の魔女 | 1961 | – |
65 | ロンドン橋が落ちる | 1962 | – |
66 | 深夜の密使 | 1964 | – |
67 | 悪魔のひじの家 | 1965 | フェル博士 |
68 | 仮面劇場の殺人 | 1966 | フェル博士 |
69 | 月明かりの闇─フェル博士最後の事件 | 1967 | フェル博士 |
70 | ヴードゥーの悪魔 | 1968 | – |
71 | 亡霊たちの真昼 | 1969 | – |
72 | 死の館の謎 | 1971 | – |
73 | 血に飢えた悪鬼 | 1972 | – |
ジョン・ディクスン・カーの作品一覧(短編集)
No. | タイトル | 出版年 | シリーズ |
---|---|---|---|
1 | 妖魔の森の家 | 1938 | フェル博士、H.M卿 |
2 | 不可能犯罪捜査課 | 1940 | マーチ大佐 |
3 | パリから来た紳士 | 1942 | フェル博士、H.M卿 |
4 | ヴァンパイアの塔 | 1940 | フェル博士 |
5 | 幻を追う男 | 1947 | フェル博士 |
6 | 幽霊射手 | 1980 | バンコラン |
7 | 黒い塔の恐怖 | 1980 | バンコラン |
まとめ
ディクスン・カーは未だ絶版になっている作品が多い著者です。なので読むよりも探すほうが大変です…
ただいくつか新訳が出始めているので、今後は新訳ラッシュが来るかもしれません!
個人的に「バトラー弁護に立つ」の新訳を出して欲しいです。
ご興味ある方は、ぜひ新訳から読んでみてください!