宮部みゆきの読む順番は?
今回は大人気作家の宮部みゆきの読む順番についてご紹介いたします。
「宮部みゆきの作品をどれから読んだらいいんだろう?」
「おすすめの読む順番を知りたい!」
などの方向けの記事になります。
宮部みゆきとは?
宮部みゆきとは、1998年に「理由」という作品で直木賞を受賞した、日本の女性作家です。
今では直木賞の選考員にもなるほど、文芸界では注目されている大人気作家です。
小説の種類としては、ミステリー小説・時代小説・ファンタジー小説・SF小説など、多種多様な作品を書いています。
ぜひこの機会に、彼女の小説を知ってくださると嬉しいです!
※あくまでもいちファンのおすすめの順番ですので、参考程度にご覧ください。
読む順番①「ステップ・ファザー・ステップ」(短編集)
映像化もされた名作!泥棒と双子の兄弟が生活するハートフル?ストーリー
最初に宮部さんの作品をおすすめするとしたら、と考えた時に選んだのはこちらの作品です。
泥棒が主人公の「俺」が、ある日仕事中に落雷によって屋根から落っこちてしまい、双子の兄妹に助けてもらったことから擬似親子として生活していくことになる内容です。
短編集なので手軽に読みやすく、すごくユーモラスのあるキャラクター感の会話が面白くて一気に読んでしまうこと間違いなしです!
ちなみに主人公役を上川隆也さんでドラマ化していて、リアルタイムで見ててかなり面白かったのを覚えています。機会があればぜひチェックしてみてください(現在はDVDで見れるようです)
あらすじ
仕事中に屋根から落ちてしまった泥棒の俺。
大ケガした俺を助けてくれたのはその家に住む中学生の双子の兄弟だ。ところが二人に弱みを握られた俺は、家出中の両親に代わって父親となるハメに。
家庭生活を始めた俺らを襲う七つの事件。三人で謎解きを始めたが……。魅力的な謎とユーモアあふれた会話が彩る大傑作!
読む順番②「長い長い殺人」(連作短編集)
財布が喋ってる!?いろんな人の財布が物語を紡いでいくお話なんだけど・・・
この作品は着眼点が面白くて、視点は全て誰かの「財布」です。
全部で10の財布(短編)に語らせ、最後の最後で伏線を回収するという見事な出来栄えの作品です。
そこまで長い作品ではないので、ぜひ気軽に読んでみてください!
あらすじ
轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。
被害者は森元隆一。
事情聴取を始めた刑事は、森元の妻・法子に不審を持つ。夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。
隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが…。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布―。“十の財布”が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が。
読む順番③「火車」(長編)
宮部みゆきさんの代表作といっても過言ではないほどの名作!記憶を失ってからまた読みたい・・・
3番目に長編を持ってきてしまいましたが、何が何でも宮部みゆきさんの「火車」を読んで欲しくてご紹介しました。
この作品は、借金をしまくって自己破産したと思われる一人の女性を、刑事が調査していくお話です。
あらすじだけ聞くとそこらのミステリーと変わらない感じですが、この作品の面白いところは、物語を経るごとに浮かび上がる女性の真の姿がどういうものなのか?という点です。
とりあえず騙されたと思って一度読んでみてください。本当に面白いです。
実は直木賞候補作にもなった作品なんですが、なぜ落とされたのか個人的によくわかりません。(その後の「理由」という作品で直木賞を受賞しました。)
読んだ感想はこちら。
火車(宮部みゆき)のあらすじと感想|賛否両論のラストシーン
あらすじ
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
読む順番④「淋しい狩人」(連作短編集)
古書店が巻き込まれる事件の数々・・・少し暗い事件が多いけど、どこかほっこりするようなお話がつまってるよ。
「火車」のあとは小休憩として、こちらの作品を選びました。
古書店を運営しているイワさんと孫の稔が、日常のミステリーを解決していく短編がつまっています。
とにかくイワさんと稔が良いコンビで、二人の掛け合いがほっこりして面白いです。
所々にイワさんの名台詞が考えさせられるので、ぜひ読んでみてください!
あらすじ
東京下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田舎書店。
店主のイワさんと、孫の稔で切り盛りするごくありふれた古書店だ。しかし、この本やを舞台にさまざまな事件が繰り広げられる。
平凡なOLが電車の網棚から手にした本に挟まれていた名刺。父親の遺品の中から出てきた数百冊の同じ本。
本をきっかけに起こる謎をイワさんと稔が解いていく。
読む順番⑤「誰か Somebody」(長編)
宮部さんの大人気シリーズの一つで、社会派ミステリー作品だよ!ドラマ化もされているよ!
火車を読んでハマった方、こちらも現代小説でまた一味違った作品を読んでみてください。
流れるままに生きていた主人公の杉村は、義理の父の運転手が亡くなり、その娘から父についての本を書きたいという相談を受けます。
最初は運転手が普通の人かと思いきや、どんどん彼の過去が明かされていくにつれて最後は衝撃の展開になります。
読了感はなんともいえない気持ちになると思いますが、リアルさが心地いい作品です。
今回紹介したのは杉村シリーズといって2巻目以降もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
杉村三郎シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|あらすじ・ドラマ情報をご紹介
あらすじ
菜穂子と結婚する条件として、義父であり財界の要人である今多コンツェルン会長の今多嘉親の命で、コンツェルンの広報室に勤めることになった杉村三郎。その義父の運転手だった梶田信夫が、暴走する自転車に撥ねられて死亡した。葬儀が終わってしばらくしてから、三郎は梶田の娘たちの相談を受ける。
亡き父についての本を書きたいという姉妹の思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた彼の前に、意外な情景が広がり始める――。稀代のストーリーテラーが丁寧に紡ぎだした、心揺るがすミステリー。テレビドラマ化でも話題となった人気の杉村三郎シリーズ第一弾。
読む順番⑥「震える岩」(長編)
宮部さんが書く時代小説の中でも、絶対に読んでほしい作品の一つ!霊が見える少女が事件を解決するよ!
今度は江戸を舞台にした時代小説で、霊が見える少女が事件を解決していく物語です。
メインの事件は、なぜか死人が生き返りその後どこかへ行ってしまうという怪奇現象を主人公と、もう一人の男の子の二人で調査します。
一瞬、ただの殺人事件として物語が終わりそうになるんですが、そこからどんどん周りが巻き込まれ、なぜか将軍の徳川綱吉まで絡んでくる始末。
後半は面白すぎて、物語にのめり込むことになること間違いなしです。
こちらの作品の続編は、以下でご紹介してます。
霊験お初捕物控シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|霊が視える町娘の事件帖
あらすじ
死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。
だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。
読む順番⑦「蒲生邸事件」(長編)
2.26事件が起こった時代に主人公がタイムスリップするお話!最後は涙が・・・
宮部みゆきさんのSFミステリー小説の中でも、一番おすすめしたい作品です!
現代を生きる主人公が、1936年の2.26事件が起きる時代へとタイムスリップし、トリップ先の別の事件に巻き込まれてしまうお話です。
タイムスリップものって、大体は主人公がすぐにその状況を受け入れて活躍パターンが多いのですが、この作品はそうではありません。
別に誰かを救うわけでもなく、偶々事件に居合わせただけの一般人が主人公です。まるで自分のことのようにリアルに感じる人が多いと思います。
そんな彼が事件解決にどう立ち回っていくのか?最後の展開には思わず泣いてしまうほど、リアリティのあるSF小説で面白いです。
あらすじ
予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。
雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた―。大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇。
読む順番⑧「ブレイブストーリー」(長編)
宮部さんのファンタジー作品の中で、一番好きな作品。当サイトの管理人は、仕事に疲れた時はいつもこの作品でデトックスしてるよ!
※文庫本だと上中下の3巻になります。
ファンタジー作品なんですが、子供や大人でも読める作品です。ちなみに映画アニメ化もしています。
思春期の子供の心理描写がとてもリアルで、思わず最後まで読み入ってしまうこと間違いありません。
主人公のワタルは家族の中で不穏な出来事が起こり、元の仲のいい家族を取り戻す”願い”を叶えるために異界へと行き、冒険へと旅立ちます。
そこではRPGのようにいろんな仲間と協力をするんですが、最後の結末には毎回泣いてしまいます。(ミツル・・・)
あらすじ
小学五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。
大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる。街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。
そんなある日、帰宅した亘に、父は「この家を出てゆく」という意外な言葉をぶつける。不意に持ち上がった両親の離婚話。これまでの平穏な毎日を取り戻すべく、亘はビルの扉から、広大な異世界―幻界へと旅立った!
読む順番⑨「おそろし」(連作短編集)
主人公のおちかがお客様から不思議な話を聞くだけの物語。夏の夜にぴったりの作品かも・・・背筋がゾワっとするよ
こちらは時代小説で、不可思議な物語を百話紡いでいく、という面白い試みの連作短編ミステリーシリーズです。
主人公のおちかは心に闇を抱えている少女。
ある日、叔父にお客さまの対応を任されたのですが、その人が急に不可思議な話を語り始めます。
背筋がぞぞっとする話なんですが、思わず読んでしまうほど面白いので、ぜひ読んでみてください。
ちなみにこちら大人気シリーズなので、続きは以下の記事でご紹介しています。
【最新版】三島屋変調百物語シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|未完結の大人気ホラーシリーズ
あらすじ
17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。
ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。
客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。
読む順番⑩「理由」(長編)
最後に紹介するのは、宮部みゆきさんが直木賞を受賞した名作だよ!
「火車」と同レベルで大好きな作品の一つです。
読んだ後に、こんな作品が書ける宮部さんは天才だなと思うくらい、読ませてくる物語でした。
超高層マンションに住んでいた家族4人が惨殺された事件を、探っていく物語です。
すでに「火車」を読んでいる方には既視感があるかもしれませんが、この作品もまた、現代社会の闇を垣間見る作品です。
ちなみに歴代の直木賞受賞作品は以下でまとめています。合わせてごらんください。
【最新】歴代の直木賞受賞作品まとめ(第1回〜最新回)|各あらすじ付き
あらすじ
東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。
殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。そもそも事件はなぜ起こったのか。事件の前には何があり、後には何が残ったのか。ノンフィクションの手法を使って心の闇を抉る宮部みゆきの最高傑作がついに文庫化。
まとめ
上記でご紹介した作品以外にも隠れた名作はまだあります!
個人的にミステリー作品が好きで結構いろいろ読んでいるのですが、宮部さんの作品はどれも考えさせられる物語が多く、読み応えがあります。
ぜひ紹介した作品以外も、いろいろ読んでみてください。以下では宮部みゆきさんの個人的に最高傑作&おすすめ作品を紹介しています。
【最高の読書体験】宮部みゆきのおすすめ小説ランキング20選|最高傑作はこれだ!
【最初の一冊】宮部みゆきの時代小説でおすすめの読む順番をご紹介!
宮部みゆきのおすすめシリーズ
宮部みゆきさんのその他の人気シリーズは以下でご紹介しています。合わせてご覧ください!
霊験お初捕物控シリーズ
江戸時代後期を舞台に、主人公の霊が視えるお初が探偵として、様々な怪奇現象を解決していきます。
時代小説、ぼんくらシリーズが好きな方は絶対好きです。
霊験お初捕物控シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|霊が視える町娘の事件帖
ぼんくらシリーズ
主人公がぼんくら同心である井筒平四郎で、縄張りで起こった難事件を解決していく時代ものミステリー小説です。
きたきた捕物帖シリーズの過去物語で、キャラクターがリンクしていたりします。(単体で読んでも問題ないです)
ぼんくらシリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|全三巻の人情織りなす時代劇
きたきた捕物帖シリーズ
主人公の”北一”がメインとして事件を調査し、裏で助っ人の男”喜多次”が活躍する、タッグものです!
ぼんくらシリーズの未来の物語で、こちらもキャラクターがリンクしています。
きたきた捕物帖シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|ぼんくらファンは必読!
三島屋変調百物語シリーズ
主人公のおちかが聞き手となり、いろんな人が心の奥底にしまっておいた怖い話や不思議な話を語っていく物語です。
著者の宮部さんは100話紡ぎたいそうですが、果たして完結まで何年かかるのか楽しみです(できれば未来永劫お願いします!)
【最新版】三島屋変調百物語シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|未完結の大人気ホラーシリーズ
杉村三郎シリーズ
こちらも現代もので、サラリーマンである杉村が数々の事件に遭遇し、解決していくミステリー小説です。
ドラマ化されるほどの人気シリーズで、ぜひまだ読んでない方にはおすすめしたい作品です!
杉村三郎シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|あらすじ・ドラマ情報をご紹介
元警察犬マサシリーズ
こちらは現代もののシリーズで、警察犬”マサ”が語り部となって事件を追っていく物語です。
全2巻でそこまで長くないので、お手軽に読めると思います!
元警察犬マサシリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|全2巻/完結済み
親友”島崎君”シリーズ
こちらも現代もので、主人公の僕、将棋部のエースで親友の島崎と二人でタッグを組んで、事件を調査していく物語です。
親友”島崎君”シリーズ(宮部みゆき)の読む順番一覧|全2巻/完結済み
ドリームバスターシリーズ
こちらはファンタジーシリーズで、夢の中に逃げた凶悪犯を追う”ドリームバスター”たちの物語です。
未完結でしばらく経ってる作品ですが、面白さは間違いないです。